下ぶくれ日記

中年主婦が書くたわいもないブログです。

【耳読】芸人交換日記〜イエローハーツの物語〜

鈴木おさむが書いた本。イエローハーツという結成11年目のあまり売れていない漫才コンビの話。交換日記で、お互いの本音をぶつけ合っていく。ずっと交換日記の会話だけで物語が進んでいくというのが面白い。

 

「夢を諦める才能」というのが心に残った。自分が好きで好きでやりたいことなのに諦めなければいけないってつらい。自分がもうやりたくなくてやめるのとは訳が違う。でも大切な人のためにこそ、それができた。すごい。ほんとにこれも才能だ。でも、本人の気持ちを考えると胸がキューっと締め付けられそうになる。

 

あと、もう一つ心に残ったのが、「やろうと思ってた」と「やる」の間には実は大きな川が流れているんですよってとこ。やろうと思っている人はいっぱいいて、それを実行に移す人はほんの一握り……ほんとそうだ。実行に移さなければ思うだけじゃ意味ないよな〜。

 

終盤泣いた。とにかく泣ける。最後のやりとりは聞いててほんと辛いんだけど、どれだけ時が経っていても2人でがむしゃらに頑張った過去の絆は消えないんだな。

 

オーディオブックで耳読したんだけど、これは改めて絶対文字でも読んでみたいと思った。紙の本だと若林のコメントが書いてあってそれがまたいいらしい。

 

これを読んで、朝ラヴィットとか見ると、芸人さんみんな笑顔で明るいけど、いろんな苦悩があるんだろうなって違う目線で見てしまった。コンビ格差とか……麒麟の川島と田村とか特に。田村も相方の才能と自分を比較して悩んだりしたんだろうなとか。川島はもうピンでさせた方が面白さが生きるからひいてくれ…とか上の人から言われたりしたのかな?とか…売れてる方にも苦悩はあるんだろうなとか…

 

勝手に妄想してちょっと複雑な気持ちになってしまった。勝手に。