下ぶくれ日記

求職中の暇を持て余した中年主婦が書くたわいもないブログです。

【昔の思い出】お茶出しで失敗した話

昔、勤めていた会社での話。忘年会シーズンに得意先の人たちと合同で忘年会をした。得意先のお偉いさんも来ていた。1次会では、当たり障りなく談笑。2次会では、おじさん行きつけのカラオケスナックに行くことになった。

 

スナックみたいなところだったので、ビールたのむ空気でもなく、みんなウィスキー。私は普段ビールしか飲まないから、水割りにしてもらったけどウイスキーはかなりまわった。まわりが「歌え歌え」というので、私はまず演歌を歌った。スナックということと、おじさんたちが多いということを考慮して。

 

エアー八代亜紀と森進一の顔マネ(曲はおふくろさん)は、結構ウケた。菊池桃子のモノマネでみんなに握手してまわるというのも、そこそこウケた。調子に乗ってあゆのマネで、2階アリーナ〜!てやつは、おじさんには全くウケなかった。むしろムッとしていた。そんな感じでまた例のごとく泥酔してしまった。1次会からの豹変ぶりにお偉いさんも驚いていた。

 

 

翌日、昨日のお礼と年末の挨拶まわり兼ねてお偉いさん2人がきた。

昨日調子に乗りすぎたので、顔合わせるのがめっちゃ恥ずかしい。

 

上司以外、事務所に私しかいなかった。私がお茶を出すしかない……

あ〜いやだな〜

 

応接室でやってくれたらいいのに、事務所の空きスペースに座って上司と話している。横を通る時に目があったので、あいさつした。

 

「昨日は、ありがとうございました。」

 

「いえいえ、こちらこそ。すごい楽しい方だったんですね〜。もう笑いすぎました。」

 

「いえいえ。すみません。酔いすぎて調子に乗ってしまいました。」

 

「いいキャラですわ〜」と言って笑ってくれた。

 

もう1人のお偉いさん(副支店長)は、一応笑顔を作っていたが何も言わなかった。

(なんか酔って変なこと言ったかな〜。もう覚えてないわ〜)

 

 

お茶を注いで、お偉いさんの元へ。まず茶托を置く。そして入れたての熱いお茶を置こうとした時、うちの上司との話に夢中になっていた副支店長の手が動いた。湯呑みにあたった。こぼれて私の手にかかった。「あっつ!」熱すぎて湯呑みを落としてしまった。

 

「うあっ!すみません!失礼しました!大丈夫ですか?」

 

「あっつーーーー!あつっあつつつ!」

副支店長の肩から膝にかけて熱いお茶がこぼれた。

 

うちの上司も、得意先の支店長も大慌てだ。「大丈夫ですか?」

「大丈夫です、大丈夫です」という副支店長の顔が真っ赤になっていた。そして引きつっている。

 

オールバックの赤鬼みたいだ。絶対怒ってる。やばいやばい。

 

「拭くもの持ってきます!すみません!ほんとにすみません!」

 

私はダッシュで給湯室に行った。キレイなタオルがなかった。粗品でもらった新品のタオルがあったのでそれを持って、またダッシュで副支店長の元に。

 

「すみません。ほんとにすみません。」と言って私は、持ってきた新品のタオルで肩のあたりから濡れてるところを拭いた。必死で拭いた。

 

「大丈夫、大丈夫、もうほんとに大丈夫ですから」と副支店長。

 

「ほんとに申し訳ございまっ……」

 

や、やばーーーーーい!

 

タオルのシケが……

(※シケとは、毛羽落ちというか、繊維の細かい毛というかホコリみたいな感じです。)

 

やばい!やばい!やばい!

 

新しいタオルで拭いたからか、仕立てのいい高級スーツにめちゃくちゃシケがついている。ちょっとやそっとで取れないくらいのシケが。シケつきすぎて黒いスーツが白くなってる。これはやばい。

 

「すみません!タオルの毛羽がっ!ちょっとお待ちください!」

 

どうしよ。どうしよ。パニックだ。コロコロあったっけ?あっ!ガムテープでいいか!今度はガムテープを持って副支店長の元へ。

 

ガムテープを丸めて、ペタペタやろうとしてたら

 

「もう!ほんといいからっ!!もう大丈夫なんで!」

とオールバックの赤鬼は、語気を荒げた。

 

やばい。マジで怒らせてしまった。うちの上司も「もう下がれ」というようなジェスチャーをしている。

 

「あ、はい。申し訳ありませんでした……」

 

これから年末の挨拶まわり行くって言ってたな。濡れたスーツでシケまみれのまま、まわるのか……一回帰って着替えるのか?あ〜申し訳ないことしたな〜

 

しばらくして、お偉いさん2人は「失礼します」と言って事務所を出た。副支店長の後ろ姿はなんか切なかった。濡れてるしシケだらけで……。

 

それから、副支店長はあまりうちの会社に来なくなった。トラウマになっていたのかもしれない……今思い出してもほんと申し訳ない。