職探し難航中。
1月終わって2月に入ったけど、結局まだ仕事決まってない。何がしたいのか?何だったらできるのか?体力もないし……何をやったらいいのか?漠然と探しても量が多すぎて全く探せない。GW、お盆、正月は普通に休めるところがいい。となると土日祝休みのところだ。となるとやっぱり事務系しかないのか?
考えても何も進まない。とにかく行動しないと…と思い、とりあえず1つ受けてみた。フルタイムで週5の事務の仕事。もう6年くらい扶養枠の仕事しかしてなかったのに大丈夫か?でも、もう勢いで応募してしまった。とりあえず受けてみよう。
「未経験でも丁寧に指導します。前職、経験一切問いません。困ったことがあればいつでも相談できる聞きやすい環境。」このフレーズでなんとなく私でもできるかも?と思って。求人募集時のフレーズなんかは間に受けたらダメだと思いながらも。
WEBで応募して2日後にすぐ面接。久々の面接。直前になって慌て出す。そんなにすぐ面接だとは思わなかった。服装どうしよう!太りすぎて昨年買ったジャケットがパツンパツン。二の腕、肩、背中が特にもうピッチピチすぎて腕が閉じられない。格闘家みたいだ。大きい息したら背中と腕破れそう。前ももちろん閉まらない。これ絶対着ていけない。
前日に急いでユニクロに行って、感動ジャケット買った。6000いくらだったか?一瞬しか着ないからもっと安いやつがよかったんだけど、もう時間がない。感動ジャケットは伸びるのでMでもギリギリ大丈夫だった。Lの方が、なんならXLがゆとりがあっていいんだけど腕が短いので袖がめっちゃ余る。もうピチッとしてるけどMでいい。格闘家みたいになってない!oK!時間がない!
下のパンツは持ってるもので大丈夫だと思って履いてみなかったんだけど、ウエスト閉まらない。やばい。とりあえず持ってる中ではまだ綺麗めのダボっとしたグレーのパンツを合わせることにした。まるでシルエットが絵画の笛を吹く少年。でももういい。仕方ない。
久々の面接。ドキドキしてなかなか寝付けなかった。
で当日。大雨。最悪だ。
少し早めに着いて呼吸を整えるそして中に入る。昭和にタイムスリップしたような古い作り。電気も蛍光灯で薄暗い。面接を受けるところは建物の4Fにある。エレベーターを使おうとしたら手書きの張り紙が……『健康な方は、階段をお使いください』うそやろ?4Fやで?
最近階段の上り下りしてないから息が切れる。無茶苦茶苦しい。太もももすんごい痛い。辛い。やっと4Fについたけど息切れがひどい。こんな状態じゃ入れないし話せない。呼吸が整うまで待って、いざ出陣。
「おはようございます!」
あれ?みんな無視?受付に女の人座ってるけど全然こっち見ない。ここじゃないのか?
奥の方へ行くと奥行きがすごく、ブワーって机が並んですごい人数の人がいた。え?こんなに規模大きいところなん?怯む。こじんまりしたところがいいのに。
奥の方へ行って誰かに聞こうと思ったら、後ろからずんの飯尾によく似た男の人に声をかけられた。「◯◯さんですか?こちらです。」入ってすぐ手前の一角にあるスペースだった。奥の方の人たちは、また違う部署らしい。こっちはこじんまりしてるけどみんななんか覇気がない。こっち見てるけど目が合いそうになるとパッとそらす。なんだか……な
面接してくれる飯尾似の人(ここからは飯尾さんとする)は優しそう。
「今日は、お足元の悪い中……」と言った後、頭を深く下げてちょっと間があった。ペッコリ45度とか言い出しそう…と思ったがもちろんそんなことは言わず。「どうぞおかけください」と促された。
まず会社の事業内容とか、今回募集してる仕事の内容とか説明をしてくれた。そして質問が始まった。今まで何年も派遣の仕事ばっかりだったからこんなにこんなにかっちり質問をされることはまずなかったから超緊張。
志望動機聞かれて、そのあと
「ご自分の長所を教えていただけますか?」と
「長所は……人とコミュニケーションととるのが好きなので、誰とでもすぐ打ち解けやすいというところです。」
まだ、黙ってこっち見ている。やばい。短いか?まだ何か言わないと。
「えっと……あとは明るい?はははっ(笑)ははっ……自分で言うのもあれですけど明るい?とか言ったりして……ははははっ(笑)はははっ……照れて相手を手でバシッと叩くみたいな仕草(おばさんがよくやるやつ)が出そうになって我に返った。
おい!待て!これ面接だぞ!?なに長所言って照れてんだ!「とか言ったりして…」って。お前は馬鹿か?何ヘラヘラ笑ってんだ?正気か?やばいやばい。
飯尾さんが苦笑いした後、「では短所は?」と聞かれた。
短所…短所……
「えー人見知りであがり症なところです。」
飯尾さんが固まっていた。「えっ?」
先ほどの長所を秒で打ち消すような短所。
さっき明るくてコミュニケーション力があって、誰とでも打ち解けるって言ったのに真逆のこと言ってる……
「うーん。そうですか……なるほど…人見知りだけど慣れたら明るくコミュニケーション取れると言うことでしょうか?」
「はい。そうです。」
高校生の面接でもこんな稚拙なこと言わないはず。あー情けない。
その後も、
「たとえば、決まった仕事を与えられて1人でそれを黙々とこなす業務とチームでみんなで考えて何かを作り上げる業務とどちらが向いていると思いますか?」
私は瞬息で答えた。
「与えられた仕事を1人で黙々とこなす業務です!」
また飯尾さんが一瞬固まってじっと私の顔を見た。
そっか、やっちまった。また矛盾してる。
最後に飯尾さんにこんなこと言われた。
「勉強は得意ですか?」
え?得意なわけない!歳とってからほんとにいろんなこと覚えるのに時間がかかる。最近特に脳一切働かせて無かったし。昨日食べたご飯もパッと思い出せないのに……
「得意ではないかもしれないですけど……はははっ」
「かなりの内容を詰め込まないといけないのではじめ大変ですが」
「はい!採用になったら早く覚えられるように努力します!」
とは言ったもの、嫌だなぁ。そんなに詰め込まれるの。もう無理だと思う。48才の認知機能的に。というか私の脳的に。
そんなこんなで笛吹き少年みたいな格好したおばさんの挑戦はとりあえず終わった。ボロボロの面接だった。
家に帰ってジャケットを脱ぎ捨てて一息つく。落ち着いたら、思い出し笑いが止まらなくなった。面接の時の自分の言動に。長所言って照れてるのとか、馬鹿すぎて。もうおもろくて。滑稽で。客観的に見たらめちゃくちゃ笑える。
あー何やってるんだか。せっかく面接受けたけど、後日辞退の連絡をした。
久々の労働で、週5フルタイムで帰ってまで勉強しないといけない…とか。あとは、会社の雰囲気。入った時も飯尾さん以外みんなフル無視だったし、帰りも入り口のところでみんなの方を向いて挨拶したけどフル無視だった。ちょっと嫌だなぁっていう感覚を感じたから。甘いなー自分。でも直感は大事にしないと。
って、元々不採用だっただろうけど。告ってないのにフラれた感じになっている飯尾さんにはほんと申し訳ない。ペッコリ45度。