下ぶくれ日記

中年主婦が書くたわいもないブログです。

本の話。伊坂幸太郎の沼

骨折もほぼ治った。一昨日、病院でレントゲンをとったら剥離してた部分はくっついてるみたい。リハビリ兼ねてまだちょっと病院行かないといけないけど。もう運転もできるし、普通の靴も履けるようになった。お風呂に足つけられるし、右足洗える。爽快!こんな普通のなんでもないことが本当にありがたいし嬉しい。

 

足指を骨折して出かけられないから10月はとにかく読書をいっぱいした。

 

伊坂幸太郎の小説にどっぷりハマってしまって抜け出せない。

買ったけど読んでない本がたくさんあるから、年内にそれを全部読み切るようにしたいと思っていたのに、次から次に伊坂幸太郎が読みたくなる。なに?この中毒感。

 

■「777」伊坂幸太郎

はじめて伊坂幸太郎を読んだ。高級ホテルが舞台。とことんついてない不運な殺し屋の話。殺しまくって残酷なのに、登場人物の名前がおもしろかったり、殺し屋なのにおっちょこちょいみたいな憎めないキャラだったり、殺し屋の専門用語が独特な言い回しだったり……コミカルに話が進んでいくので残酷なことしてるのにグロくない。おもしろい!でも緊迫感、疾走感がすごい!ページめくる手が止まらなくなり、一気に1日で読んでしまった。この話は殺人シリーズの4作目になるらしい。こんなに面白いなら1作目から全部読みたい。

 

■「グラスホッパー伊坂幸太郎

ということで、殺人シリーズ原点。1作目を777の後すぐに読んだ。

 

妻を殺された元教師が主人公『鈴木』の話。他にも『蝉』というナイフ使いや『鯨』という自殺専門の殺し屋。『槿(あさがお)』という押し屋。個性がすごい殺し屋がいろいろ出てきて終始ハラハラドキドキ。まさにこのシリーズの原点。ここで出てくる登場人物がこの後の作品にも出てきたりしてつながりが面白い。「押し屋」ってほんとにいそうで怖くなった。最近、横断歩道で待ってる時もちょっと下がったところに立ってみたりとか。間違えて押されたら怖い。

※押し屋…駅のホームや道などで後ろから人を押して事故や自殺に見せかけて殺す殺し屋

Netflixで映画もみた。映画にするにはギュッと集約しないといけないからしょうがないんだけど、ちょっと浅い?感じだった。内容もちょっとだけ違ってた。菜々緒がピッタリの役でハマってた。

 

■「マリアビートル」伊坂幸太郎

シリーズ2作目。個人的にはこれが一番面白かった!これも2日くらいで一気に読んだ。東北新幹線が舞台。息子の仇討ちを企てる、酒浸りの殺し屋『木村』と悪魔のような中学生『王子』、不運で気弱な殺し屋『七尾』を中心に新幹線の中でとにかくいろんなことが起こる。疾走感がすごい。他にも檸檬と蜜柑という殺し屋が乗ってる。とんでもない新幹線だ。檸檬と蜜柑のコンビ愛には心温まる場面もあり。中学生の「王子」がずる賢くて残忍で、大人を馬鹿にして見下してる。こいつに腹が立って仕方なかった。ずっと面白いんだけど後半、伏線回収がすごい!ラストは「えーー!うそー!」と普通に声に出してしまった。

 

読んだ後、prime videoで映画も見てみた。『ブレット・トレイン』ブラビ主演。歳とったけどやっぱりブラピかっこいい。本とは結構変えてるところあったけど、これはこれで面白い。外国人が思う日本みたいな感じ。酒浸りの木村は、もっとずんぐりむっくりなんだけど、かっこいいワイルドな人でイメージが違った。王子は、女の子だった。でも本と比べずに、別物として映画見たらおもしろい。さすがハリウッド映画!なんかスケールでかい。

でもいつか忠実に再現した邦画が見てみたい。ドラマでも映画でもいいから。配役は自分の中でもうイメージできてる。勝手に…

 

■「AX アックス」伊坂幸太郎

シリーズ3作目。殺し屋なのに恐妻家。『兜』が主人公。普段は普通の営業してるサラリーマン。他の作品に比べると家族愛や人と人とのつながりとか、殺し屋の気持ちや情などプライベートな部分に焦点を当てた内容。でもやっぱり物騒な展開には、ハラハラさせられる。え!どうなる!?どうなる!?やめられずこれも2日くらいで読了。あぁ…見事な伏線回収!「あ!繋がった!そういうことか!」殺し屋シリーズの中では一番切なく、心温まる作品。

 

これは映画になってなかった。分厚い小説を読んでは、映画化してるものを見るという流れでやってたのでここんとこ、めっちゃ忙しかった。「いいご身分だなっ!」て突っ込まれそうだけど。

 

 

伊坂幸太郎以外で最近読んだ本】

 

■「あなたが誰かを殺した」東野圭吾

東野圭吾久しぶりに読んだ。やっぱり面白い。でも、頭悪いから登場人物ほとんどがそういうことか!ってなってるのに「どゆこと?」となって遡って何回か読む。登場人物もみんな賢い。理解が早い。登場人物いっぱい出てきすぎてこれ誰だっけ?てなって何度も前のページを遡って確認する。恐ろしく脳が老化してる?…はじめのページにある別荘の地図のイラストが事件解決の鍵になるので何度も地図のイラストを確認する。はじめ何このイラストってなって、ああそういうことか……仕掛けが面白い。こんな発想できるのほんとすごい。

 

 

■「リカバリーカバヒコ」青山美智子

「大丈夫。私たちはきっとリカバリーできる。」この人の本はなんて優しいんだろう。殺し屋シリーズを読んだばかりなので、特に心が洗われる。癒された。ほっこりした。5篇の連作短編。どの主人公にも共感できるところがある。最終話が一番グッときた。家族の付き合い方と老眼に悩む中年男性の話は読んでて涙が出てきた。高齢のひとり暮らしの母親が出てくるんだけど、考えさせられるところがあり……中年の和彦と自分。重なる部分あり。心がささくれ立った時に繰り返し読みたい。

 

■「きのう何食べた?レシピ本」

きのう何食べた?シーズン2のドラマにハマりすぎて買ってしまった。本の半分くらいはドラマの内容で半分は、レシピ。好きすぎて毎日見ている。見るだけで癒される。料理嫌いだけどレシピ本見るのは大好き。こんな料理嫌いの私でもこの料理作ってみたいと思える。簡単で家にあるものや近所のスーパーで手軽に買えるものばかり。全部美味しそう。ドラマを繰り返しみて、レシピ本見て同じものを作るの楽しそう。

 

■「シーソーモンスター」伊坂幸太郎

昨日から読み始めたばかり。まだほとんど進んでないけど、読み進めていくうちに多分もう何もできないくらい没頭してしまいそう。それが伊坂ワールド。

 

 

最近、こんな感じで他のことが何もできてない。年内にしておきたいこといろいろあるのに。ゲーム廃人ならぬ、読書廃人になりつつある。だめだ。ちょっと…ちゃんとしよ。